花粉が飛び交う3月中旬、京都市は左京区に蔵を構える松井酒造さんの蔵見学に参加してきました。
日本酒の蔵見学は時たま行くことがあるのですが、日本酒検定3級合格をきっかけにして、積極的に今後は足を運ぼうかと思っている次第です。
京都といえば伏見が名醸造地として全国に名を馳せていますが、いわゆる「洛中」に現在まで姿を残す酒蔵は、今回ご紹介する松井酒造さんと、俳優の佐々木蔵之介さんのご実家である佐々木酒造のみ。
両方とも市内の中心からのアクセスもいいので、観光の一環としてもおすすめですよ。
手始めに両蔵は行っておこうということで、蔵見学活動をスタートしていきます!
住宅街のマンションの一階に蔵を構える
松井酒造さんは「神蔵」という銘柄で全国的に人気を博しており、そのフルーティーな吟醸香と飲みやすさから、数多くの日本酒ファンを作り続けています。
そのためか、海外人気も高いようで訪れた日は半分ほどのお客さんが外国人。
スタッフの多くも英語で対応されており、観光都市としての京都を強く実感します。
蔵見学はおそらく1時間程度おきに行われてるようで、われわれの前後には外国人スタッフが英語で観光客に案内をされておりました。
蔵の状況は販売店のモニターから確認することができ、造りの工程によってはリアルタイムでの見学ができるそう。
本だけではイメージできない造りが見られるのは、貴重な経験になりそうだね!
蔵の入口周辺は飲食店のようなレイアウトになっており、有料試飲と同時に簡単なおつまみを楽しむこともできます。
蔵見学の参加者には1,000円分の試飲チケットが配られますので、それを使って見学後にお酒を楽しめます!
おしゃれな内装は本当に飲食店みたい。海外観光客の方も多くいらっしゃいました。
いざ、蔵の中へ!
予定の14時を少し過ぎた時点で蔵見学がスタート。
平日にも関わらず我々夫婦の他に、6名程の総勢8名での見学でした。
京都市内からのアクセスが良いとは言え、松井酒造さんの人気の高さが伺えますね。
松井酒造さんは約40年前に当時の蔵があった場所を地下鉄工事の為、立ち退きにあったそうです。
その後は蔵を伏見へ移し、他の蔵元3つと合同で酒造りを継続されていたと話していました。
現在の場所では14年前から酒造りを再開。
地下100mから組み上げられる水を使用し、京都で敷地面積が最も小さい蔵として製造を続けています。
一度に製造できる量が少ないことから、一定の製品量を確保するために四季醸造で造り続けられています。
ここが蔵の入口だとは最初は思わなかったよね。
はじめに日本酒の基本的な知識を参加者に解説してもらえます。
その都度質問タイムを設けてもらえますので、日頃の疑問をぶつける参加者達。
親切丁寧に答えてくれますので、終始高感度は上がりっぱなしです。
初めて醪の香りを嗅いだ時は刺激が強くてびっくりしたよ。
二酸化炭素だもんね。ゆっくり香ればほんのりいい香りだよ!
松井酒造さんでは通常25日前後で終わる醪の発酵を、35日間と長く丁寧に進められるそう。
低温でじっくり醪を発酵させることで吟醸香が強くなるらしいので、松井酒造さんの上品な香りの秘密を知れた気がして嬉しくなります。
アコーディオン式?の機械で比較的コンパクトなサイズな気がします。
見学時は絞り工程は無かったようで、稼働を見られませんでした。
小さな工場の中には醪発酵の為のタンクが5本、貯蔵のためのタンクは6本設置されています。
常にマイナス5度を維持して保存されており、大量の電力を造りに使用するそう。
そのため、2009年から蔵で利用する電力の半数近くを、太陽光での自家発電に頼っていると話てくれました。
お待ちかねの試飲タイム!
見学者は予め試飲するためのスペースを用意してもらえていました。
イラストレーターに依頼して作成したという、お酒の神様がデザインされたICカードで試飲の支払いをします。
追加のチャージは50円単位で行えましたので、気が済むまで飲むことができそうです。
種類の豊富さに目移りしてしまいます…
日本酒はあまり熟成酒はメジャーではなく、どちらかと言えば玄人好みに分類されるかもしれません。
しかし、このお酒は5年と長期間熟成されているにも関わらず、上品な甘みと吟醸香が残っており、ほのかに熟成酒独特のカラメルのようなコクと香りがしました。
理由を聞くと瓶詰めした後、マイナス5度で低温熟成されていたそう。(案内文に書いてますね!)
大量生産できないことから、ここでしか飲めない逸品。
最も高価でしたが、必ず飲むべき一杯だと思います。
お酒の量はそれぞれ30ml、60ml、150mlから選択でき、最もお手頃なものでは100円(30ml)から飲むことができました。
1,000円分とは言え、結構な量の試飲ができると思います。
この甘辛いタコの煮物?が神蔵の甘みと絶妙にマッチしてた〜
甘いおつまみって日本酒に合わないイメージがあったけど、一気に払拭されたよね。
酒米は一般的に、脂質とタンパク質が少ないことから、食べても美味しくないと言われてますが、これは美味しいかった!
炊き方と硬さが絶妙だったね!塩気のバランスも最高で思い出しても食べたくなるよ!
試飲の時間は定められておらず、自由に終了することができました。
追加でチャージしてゆっくり楽しむもよし、お土産を買ってお家で楽しむも良しと、本当に良い見学でした。
ここで買った商品は、また別記事で紹介しようと思います!
松井酒造さん基本情報
今回紹介した松井酒造さんは、京阪出町柳駅から徒歩で行ける範囲にあります。
天候等の状況によっては、バスを利用してもいいかもしれません!
蔵見学については一人あたり1,500円で参加可能。そこに1,000円分のチャージが含まれていますので、非常に良心的な価格だといえそうです。
また、全ての蔵見学に共通していますが見学当日は「納豆」や「ヨーグルト」などの食品は控えるように注意しましょう。
見学は公式サイトから問い合わせし、事前予約する必要があります。
人気のシーズンには混雑することが想定されそうです。
余裕を持って訪問計画を立てることをおすすめします。
造るお酒も見学の説明も丁寧で、本当に好感持てる蔵元さんだったね。
そうだね。アクセスしやすいから次は夏の生酒シーズンに買いに行こうかな!
最後までご覧いただきありがとうございました!