日本酒

「FOMUS」は「枡」に新しい体験価値を創造する!プロジェクトの魅力から今後の展望を取材してきた!

2021年2月、日本の伝統工芸である「枡」を中心にしたプロジェクト「FOMUS(フォーマス)」が発足しました。「枡で人と人が繋がり、枡で自己表現する」をコンセプトに掲げるその活動は、前例の無い全く新しい取り組みといえます。

現在の我々には酒器としてのイメージが強い枡に、どのような形で新しい体験価値を創造しているのでしょうか。

祇園祭で盛り上がる京都市内にて、ファウンダーである増尾圭亮さん(以下:まっすーさん)にFOMUSの活動と経緯、魅力、そして今後の展望について取材してきました。(本記事の内容は、23年7月時点のものとなります)

枡を中心に展開する「FOMUS」

まっすーさんは、FOMUSを立ち上げる以前はフォトグラファーとして活動していました。

「元々カメラマンとして活動していました。その中で、『歴史にあやかる』というキングコング西野亮廣さんの言葉から、枡を使った何かをしようと思ったんです。それに学生時代、銀座の枡パフェによくいっていて。そこで『枡ってこんな使い方があるんだ』と思った記憶も残っていました」

こういった背景もあり、2021年2月のバレンタインデー企画に合わせて枡を使った写真撮影を実施したといいます。

「チョコレートと写真という内容で、10名くらいモデルさんを集めていました。そこに枡というアイデアが1月中旬に入ってきたので、月内に用意して2月上旬の撮影を進めました。チョコと枡を組み合わせて撮影したという感じですね」

枡とチョコレートを組み合わせた撮影

その撮影からおよそ2年半経過した現在、FOMUSはあらゆるプロジェクトを展開しており、その活動内容は多岐に渡っています。そして、全てに共通していることは「枡」が中心にあるということ。1300年続く日本の伝統工芸である枡をコミュニケーションツールとして定義し、多くの人が自分らしさを表現しているのです。

以降でその活動をそれぞれ紹介していきます。

枡フォト

記念すべきFOMUS第一弾のコンテンツとなる「枡フォト」。

フォトグラファーとして活動していたまっすーさんが、被写体であるモデルさんたちに枡を持ってもらい撮影するというプロジェクトです。「枡を持ってもらい写真を撮る」というシンプルなものですが、FOMUS立ち上げから現在に至るまで継続して続いています。

「最初の枡は東京ミッドタウンに入っていた日本酒屋さんで買った枡でした。それを使って撮影していたんです」

現在「FOMUS」ロゴが入ったオリジナルの枡を展開しており、撮影での利用だけではなく販売も行っています。

写真集として『枡フォト1st写真集(FOMUS)』の販売が実現しており、すでに第二弾の予定もあるそう。

沢山のモデルがFOMUSの枡を持って撮影に応じている

枡を持って撮影することに対して、興味を持つ人は面白いと話すまっすーさん。枡という容器を中心にした撮影という、被写体としての可能性を見出したFOMUSの中心となるプロジェクトです。

岐阜県大垣市大橋量器の枡

立ち上げ当時のメンバーと大橋量器へ訪れた時の様子

枡を使った撮影会の様子をインスタグラムに投稿したまっすーさん。当時の状況についてこのように振り返ります。

「まだフォロワーも100人いないくらいでしたが、幸い現在の枡を製造してもらっている大橋量器さんからアクションがありまして。そこで連絡を取り合うことになりました。撮影から1ヶ月後の3月には大垣に足を運び、オリジナル枡の製造を委託するようになったんです」

当時のFOMUSはまっすーさんに加えて、4人のメンバーで活動が進められていました。その中にはパティシエを本業とするメンバーもおり、様々な料理との提案も進めてきたそう。

「パティシエを中心に料理と枡の組み合わせも提案していました。色々な料理を枡に盛り付けて、インスタに上げていたんです。それがきっかけになり、僕から大橋量器さんに連絡を送ったという流れです」

枡×料理の提案イメージ、非常に映えることが分かる

大橋量器は全国の枡生産量80%を占める岐阜県大垣市で、1950年から枡を創り続けてきた企業。伝統的な用途にとらわれない「MASU」を企画、発信しており、伝統の技術をベースにしながらも新しい挑戦を続けています。

「このタイミングでようやくオリジナルコンテンツを作れる状態になりました。今でも日本酒イベントなどで利用する販促物も製造してもらっています」

しかし、構想、行動からわずか1ヶ月余りで「枡」というコンテンツが固まったことは驚くべきスピード感。

FOMUSの中心コンテンツが伝統ある企業によって支えられることになった、まさにターニングポイントともいえる瞬間でしょう。

各種イベントで活動を広げる

23年7月に参加したサケスプでの様子

オリジナルコンテンツとなる「枡」を手に入れたFOMUSは、全国各地のイベントに出店し販売業務を進めることになりました。

「京都のマルシェへの出店が最初です。でも、あの時は水とお茶ばかり売れて(笑)」

当初は上手くいかなかったイベントでの販売ですが、日本酒イベントにおいてはやはり大きな成果が出るといいます。

「やっぱり反応が良い。日本酒という組み合わせはすでに認知されているので。23年の春に初出店したSAKE Springでは完売、夏も含めると500個以上売れるという結果でした」

SAKE Springとは?

SAKE Spring(通称サケスプ)とは、「日本酒の新しい可能性を広げる!」をコンセプトに全国で展開しているきき酒イベントです。京都、東京、倉敷、浜松、ニューヨークといった各地で開催されており、各地で沢山の参加者を集めています。

イベントへの参加は国内だけに留まりません。まっすーさんは23年5月にはFOMUSとして初めての海外進出を実施。GPSランナーの志水直樹さんの帯同カメラマンとして、台湾一周1,100kmという距離を走破しています。

まっすーさんはクロスバイクで志水直樹さんと共に走りきった
多くの人達と交流することも忘れない

「京都のゲストハウスのオーナーさん経由で紹介してもらい、そこから繋がって台湾まで行くことになったんです」

そして、この時の様子は台湾メディアでも報じられました。日本の枡がFOMUSによって世界に羽ばたく日はそう遠くないかもしれません。

台湾のニュース映像

飲食店向けに加工した枡も提供

枡は木材であることから、頻繁に利用する飲食店の場合使い勝手が悪いのでは、という疑問を持って取材を進めていました。しかし、この点に対してもFOMUSはしっかり対応しています。

「通常の枡とは別に、食用のガラスコーティングを施した枡も提供しています。飲食店で利用する時は、この加工をしたものが多いですね。見た目ではほとんど分からず、触ると分かる程度ですが、水か染み込まずに弾くんですよ」

枡の中に入ったグラスに日本酒を波々注ぐ、「もっきり」と呼ばれる提供方法は様々な飲食店で見られる光景ですが、この加工があれば枡自体を酒器にした利用にも対応できます。しかし、非常に高い技術が求められるような気がしますがどうなのでしょうか。

「この技術を持っている職人と繋がっている、伝統工芸士さんと一緒に活動しているんです。枡を無料で提供し、加工してもらっています。その代わり、箔などを貼って装飾した枡の販売権を譲渡している形です」

西陣織の引箔技法を用いた箔をデザインに、新素材食用レジンと食用ガラスコーティングされた枡

枡の製造だけではなく、加工という点も自らの手が届く範囲で実施しているFOMUS。現在は以下の飲食店、ゲストハウスなどに置かれており、今後もその数を増やしていくことになるでしょう。

FOMUSの枡が置かれている店舗
  • CryptoBAR P2P(銀座)
  • シンギュラリティTOKYO(渋谷)
  • Cryptobase(渋谷)
  • パクチー銀行(千葉)
  • CREMA Caffe & Bar(大阪)
  • ゲストハウスFUJITAYA BnB(京都)
  • bar asso(京都)

キャラクター展開も実施

FOMUSではキャラクターを重視した施策も行っています。

その展開はデジタル上の画像だけではなく、実際に存在するキャラクターもあり年代を問わない訴求が可能となっているのです。

NFTコレクション

FOMUSでは枡というリアルコンテンツだけではなく、デジタル分野での展開にも注力しています。昨年話題になったNFTもその中の1つです。

まっすーさんは元々フォトグラファーとしての活動だけではなく、「CryptoSpirit」というNFTコレクションも進めてきました。

NFTとは?

NFT(Non-Fungible Token)とは、代替不可能となる唯一のデジタルデータのこと。現実世界における美術品のように、「1点もの」の価値をデジタル上の画像や動画といったデータに与えられる技術です。

「22年8月にCryptoSpiritのアーティストとしてNFTイベントに出店する機会がありました。そこの物販ブースで枡を売ってみたんです。そうすると反応がすごい良くて。NFT好きな人ってお酒好きな人も多くて『お土産に買っていくよ!』と沢山買ってくれたんです。その時、枡とNFTの相性がめちゃくちゃ良いことに気がつきました」

CryptoSpiritのコレクション まっすーさん自身がVRで描いている

「当時はただNFTイベントで枡を売っただけなんですが、今は枡もNFT化しています。それにCryptoSpiritを保有していても何のメリットもありません。でも、ホルダー(NFT所有者)の方が言ってくれるメリットが、『僕と会える』ということです」

Web上でのやり取りになるNFTですが、上手くいくかどうかはファウンダーの人物像、人格も大きく影響します。実際、ホルダーの9割と一度は会っていると話すまっすーさん。

「リアルで会えるかどうかは(NFTコレクション展開の上で)非常に重視されています。だから僕と相性が良かった。それに、FOMUSは他のNFTプロジェクトと違う動き方ができます。リアルの繋がりを大切にしたブランドなので。FOMUSのサービスの中に飲食やホテルといったサービスがついてると、『枡で繋がる』というビジョンに繋がるんです。そうするとNFTは単なる画像データではなく、パスポートとして使ったほうが適しているのかなと考えています」

元々リアルの繋がりが強いFOMUSだからこそ、その長所を活かした形でのNFT活用を検討しています。NFT所有者に対してホテルや飲食店といった提携施設の料金割引を実施し、その輪を幅広い業種に広げていきたいと話すまっすーさん。そういった付加価値が付いていれば、デジタルデータの所有といった概念も幅広い年代に普及する可能性は高いはずです。

現在FOMUSが進めるNFTプロジェクトは「KUKU」。「誰もが『枡』を使って、主人公になれる場所」というコンセプトで進められるKUKUは、唯一無二の価値をもったデジタルデータとして展開します。6名のキャラクターはそれぞれ枡をモチーフにしたアクセサリーを身に着けており、その他にも様々な伝統工芸とのコラボも予定しているそうです。

KUKUは全て人型のキャラクターであり、様々な展開が可能となっている

「KUKUのキャラクターはほとんど完成している上に、伝統工芸とのコラボも決まっているんですよ。茶器や着物といったパーツをNFT化して、ホルダーがオリジナルで作るのも面白いと思って」

KUKUのキャラクターは人型であり、様々なコラボを想定してデザインされていったと話します。元々のリリース予定は23年9月でしたが、世間にNFTが浸透しきっていない状況を踏まえて見送ろうと考えているそうです。

「今の市場に出してしまうとコンテンツとして消費されてしまう可能性がある。そうはなりたくありません。投機的に捉えられるような使われ方は避けようと思っています」

KUKUは長期的な戦略を元に進められています。だからこそ慎重になりながら、決して急ぐことなく進めることが大事だと話すまっすーさん。Web3.0やNFTをいち早く取り入れながらも、現状ではSNSといった従来のシステム、そしてリアルでの出会いを中心にしているのです。

枡で作った「枡ガメ」

NFTプロジェクトであるKUKUは人型のキャラクター展開ですが、FOMUSにはもう一つ重要なキャラクターがいます。それが「枡ガメ」です。

枡の外側にも可能性を見出した「枡ガメ」

「もともとオフィシャルキャラクターが必要だという考えがありました。そこで、枡を使った動物がいればいいなというのがあったんです。だからかなり当初の段階から枡ガメの話は進めていました」

木材を高い技術で加工できる職人は非常に少ないそう。まっすーさんはインスタで木材アーティストを探し、ようやく見つけた1人に連絡を取ったと話します。先方も新しいことがしたいと考えているタイミングだったということで快諾。すぐに行動に移していったのです。

「大分県のアーティストさんなのですが、『枡送ってください』という返事に対して『枡届けにいきます!』と返事しました(笑)」

この行動力がFOMUSの成長速度に大きく関係しているといえるはずです。なぜこのようにフットワーク軽く行動できるのか。それはまっすーさんの「アドレスホッパー」という生活スタイルにあります。

アドレスホッパーとして枡を広める

取材時、京都でのまっすーさんと枡ガメ

アドレスホッパーとは「定住する場所を持たず、様々な地域を転々と動き続けて生活する」という新しい暮らし方です。まっすーさんがこのスタイルを実践するために、大きな影響になったという本が『移動力』(すばる舎)。会社員時代に読んで強く感銘を受けたと話します。

「人は移動距離に比例して成長するという本です。環境が変わらないと感情が動かない、感情が動いたら行動に移す、行動に移したら何かしらの結果が生まれて、その結果に寄って環境が変わるというループが出来上がるんです」

現在のFOMUSの活動のベースには、まっすーさん自身が全国を飛び回り手に入れた人脈が元になっていることが沢山あるそう。当時の選択は大成功を収めているといえるはずです。

「今の出会いのほとんどはアドレスホッパーだからこそ出会えた関係です。前回の台湾1周についても、ゲストハウスのオーナーさんからの紹介がきっかけでした。その繋がりからKUKUのデザイナーも見つかったりと良い循環が生まれています」

FOMUSを立ち上げた21年2月の時点では、まっすーさんは東京に住みながら月1回は旅行に行っていたそう。そこである程度の繋がり、出会いが持てていたと話します。

「東京にとどまっていても枡が広がらない。限界を感じました。半年経過したタイミングで、本気で広めるなら飛び回らないとダメだと感じたんです」

この選択は今のFOMUSの広がりを考えると、とてつもない成果を上げています。FOMUSはまっすーさんの行動力、思い切りによって圧倒的なスピード感を持って成長しているのです。

コミュニティも運営

FOMUSでは「KUKUコミュニティ」と呼ばれるコミュニティも運営しています。当初は4名だったメンバーも、現在では40人程度に増えてきました。

「現在コンスタントに動いているのは10名くらいです。サークルのような、行動に見返りを求めないメンバーが集まっているので、すごくいいチームだなと思っています」

KUKUコミュニティではNFTだけではなく、カードゲーム「SILVA」の制作などといったコンテンツも完成させています。このチームメンバーが一丸となって、FOMUSの活動を広げているのです。

カードゲーム「SILVA」 イラストはAIによって制作されている

「FOMUS」の今後の展望について

FOMUSは開始から2年半という短い期間でありながら、まっすーさんの行動力とバイタリティによって大きな成長を続けています。「枡」というアイテムを中心にしながら、様々な分野に広がっているFOMUSの今後について聞いてみました。

日本酒を基盤に置きながらも他の部分を開拓する

枡といえば日本酒ですが、日本酒に特化した訴求は今のところ考えていないとまっすーさんは話します。

「いずれは酒造と提携したイベントなどもしたいと思っています。ただ、1つに絞る必要は無いと思っていて。FOMUSの強みは、酒のロゴが入っていないところなんです。だから、どんなお酒とでも組めるようにしています。どことでも組めるという点を大事にしたい。それに、日本酒と枡という訴求を意図的に後回しにしてきた部分もあります」

FOMUSの公式サイト、SNSからはまっすーさんが話す通り、現在の枡の一般的な使い方である日本酒との組み合わせは強く感じられません。FOMUSのコンセプト通り、枡を中心にしたコミュニティ形成という立ち位置が強い印象を抱きます。

枡といえば日本酒を連想する人は多いだろう

「あくまで日本酒はコミュニティ形成の中の1つでしかありません。それに、日本酒を強くすると若い子が入ってこないんですよ(笑)いずれはもっといろんな職業の人が関わって、どんどん枡が使われて、いろんな輪が広がっていけばいいなと思っています」

日本人は特に、枡と日本酒の組み合わせに対する固定概念が強い傾向にあります。だからこそ、その組み合わせは間違いないとまっすーさんは話します。そして、最終的には日本酒に戻ってきたいという考えも持っています。

「枡と日本酒の相性は非常に良いです。日本酒を基盤に持ちつつも、別の部分を開拓してから改めて戻ってくるとより強いと考えていて。もっと先になればなるほど、FOMUSというブランドが大きくなっているので。どうしてもまだ日本酒業界と対等にできない感覚があります。まだまだ実績を重ねないといけない」

間違いのない組み合わせだからこそ、慎重に進めようとするまっすーさんの考えからは日本酒業界に対するリスペクト、より大きな貢献をしたいという気持ちが感じられます。枡と日本酒の組み合わせは定番だからこそ急ぐ必要がない。この先どのような相乗効果が生まれるのか、今から楽しみです。

海外への進出について

日本人は枡の用途に対して強い先入観が出来上がっていますが、海外の方であれば非常に柔軟な使い方をするとまっすーさんは話します。

「海外の方は、枡がお酒のものという概念がありません。だから何に使うのかという実験ができるんです。小物を入れたり、花を飾ったりとインテリアが中心。飲食での利用はあまりないかもしれません」

青森ヒバといった香木を入れて置くだけでも、立派なインテリアとして利用できる

海外への展望、特にどこの国での展開を検討しているかについては、まっすーさんから即答で返事が返ってきました。

「フランスですね。日本の伝統工芸が好まれるし、漫画とアニメが普及しているんです。日本のコンテンツでキャラクターは強力。だからこそNFTコレクションのKUKUについても、将来的に漫画やアニメへの展開もありだと思っています」

枡文化が浸透していない海外への展開については、枡とキャラクターという2つの側面からのアプローチを考えているといいます。どうしても枡だけでのコラボは難しいということですが、柔軟に戦略を練っている点も驚きです。

「オンラインだったらKUKUの二次創作、職人や伝統工芸なら枡といったイメージを考えています。ただ、NFTについてはまだまだ様子見です。もう少しファンを増やしてから海外にリーチしてもいいかなと」

さらに、将来的にはKUKUをベースにしたアニメ制作も検討しているそうです。そのための制作費については、海外からのクラウドファンディングを想定していると話します。

「30分12話のアニメ制作は、最低でも1億円かかるんです。でも作画や声優なども考えると3億円くらいは欲しい。そうなった時、国内だけではなく海外も視野に入れていきたいんです。現金支援、NFT、暗号資産でも支援できるという形にしたいということもあって、NFT関係は早めに触っておこうと思ったんです」

本当に長期的な展望がしっかりしていると感じます。今やるべき目の前の事業と、長い目でみたときに必要になる行動が明確になっています。

台湾のニュースでも、しっかりと「枡」に注目されていた

枡によってリアルとデジタルの体験価値を提供する

FOMUSはこれからも色々な業態とコラボし、枡の新しい使い方やエンタメを展開していくでしょう。その結果より多くの人がFOMUSを認知し、さらに広がっていくという好循環が生まれるはずです。

「FOMUSという名称は『枡を持った人にフォーカスします』という意味。コンセプトは『枡で繋がる』『枡を使って自己表現する』です。SNSでの繋がりも大事ですし、とにかく架け橋になるような枡になりたいと思っています」

FOMUSロゴは、カメラと枡がイメージされたものになっている

FOMUSの枡は「自己表現」が根底にあります。そのため、その使い方は所有者の数だけ存在するのです。日本酒を飲む、インテリアにする、料理を盛り付ける器にする、花を飾ってみるなど、どれもが正解であり自己表現となります。

その様子をSNSにアップすれば、世界中にいるFOMUSの枡所有者と繋がりを持てます。枡を中心にリアルとデジタルでの体験価値を枡に付け加えているといえるでしょう。

枡は1300年前から日本で使われていたといわれます。長い歴史を持つ伝統工芸である枡は現在、FOMUSによってこれまでになかった可能性を生み出そうとしています。木の質感や香りは古今東西の人間を魅了し続けてきました。NFTといった最新技術とかけあわせながら、悠久の歴史を持つ枡がどう変化していくのか、今後の可能性に注目し続けたいと思います!

◆FOMUS公式サイト

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