昨今は日本酒層の拡大を目指し、発泡タイプから低アルコール、さらにはクラフトサケといった多種多様な銘柄が市場に出回っています。
中でも発泡タイプは「Awa酒協会」が立ち上げられ、シャンパンのような立ち位置を日本酒に与えようと多くの蔵が活動を続けています。
瓶内二次発酵という製法で作る日本酒は「ほんとに日本酒なのか?」と疑ってしまうほど、完成度が高い商品ばかり。
今回は、発売から20年が経過している山形県六歌仙の発泡純米酒「ひととき白」を紹介します。
日本酒初心者の方に特におすすめしたい一本です!
山形県北村山地域の5酒造が集まってできた「六歌仙」
「ひととき純米白」を生産する六歌仙は、1972年に以下の5場が集まり出来上がりました。
- (有)横尾新酒造店(東根市)
- (株)髙宮酒造(村山市)
- (株)松岡酒造(村山市)
- (資)丸屋酒造場(尾花沢市 )
- 庄司酒造店(大石田町)
「十四代」銘柄で有名な高木酒造も、これら酒造会社の近くに位置しているそうですが、六歌仙の中に入ることはなかったそう。
全体で1,000石程度の生産量ですが、取り扱い銘柄は多く、幅広い層に好まれる味わいを提供しています。
山形県はフルーツが有名なこともあり、さくらんぼやラ・フランス、スイカなどのリキュールも製造。
日本酒以外の品揃えも人気の酒蔵です。
今回試飲した「ひととき純米白」は、スパークリングの純米酒。
モダンなラベルも可愛らしい、今風の銘柄です。
ラベルはイラストレーターの西山寛紀さんが担当し、2021年5月21日デザイン一新に伴いリニューアルされました。
切れのある飲みやすいスパークリング日本酒
シャンパンと同じく、瓶内二次発酵によって作られており、グラスに注ぐときめ細やかな泡が立ち上がります。
濃いめの日本酒が好みの方は、スパークリング日本酒を飲むと甘ったるく感じてしまうかもしれません。
「ひととき純米白」も、日本酒度はマイナス60度となっている通り、たしかに甘めではあるのですが、後味のキレが絶妙です。
ふんわりと上品な甘みを感じながも、シャープに切れて最後は若干の米感が膨らむ。
香りも柑橘系のスッキリしたニュアンスと同時に、日本酒らしい米の甘さが感じられます。
瓶内二次発酵による天然の炭酸ガスが舌を優しく刺激するため、食前酒としても最適な役割を果たすでしょう。
ラベル情報
- 原材料:米(国産)、米こうじ(国産)
- 精米歩合:70%
- アルコール度数:8度
ラベルに記載はありませんが、日本酒度はマイナス60度。
しかし、そこまで甘すぎないので、スパークリング日本酒に対して苦手意識を持っている方は、ぜひ一度お試しいただければと思います。
720mlの四合瓶と、1人で飲みきれる220mlの2パターンで展開されています。
日本酒を初めて飲む方にもおすすめしたい、万人受けする1本として重宝しそうです!
少量サイズが嬉しい!ぜひ見かけたらお試しください。